筋トレと演奏の類似性 使うから育つ
楽器練習しまくってもバッキバキのムキムキにならないけど…
楽器が上手い人は、スポーツジムで汗流すのと同じように、日常の中に、「演奏」する習慣がしっかりとあり、
常に鍛えている筋肉モリモリな状態と似ています。
人前で歌ったり、演奏をさらっと上手に出来る人は、腹筋が割れているシックスパックの人とそっくりです。
実は習慣的にトレーニングしています。ただそれが腹筋へのトレーニングでないだけです。
一年前に弾いたきりでは、錆びた刃物がよく切れないのと同じく、役に立ちません。
使わなければ、その道具も腕も錆びてしまうのです。常に切れる状態を保つ努力が必要なのです。
それを「楽器の練習」って言う以外にキラッとしたフレーズがないだけで、地味ですが
運動の世界の「体幹トレーニングだったり、有酸素運動だったり、ランニングやスイミング」という多様な言葉が、ほとんどないために
全部「楽器の練習」という地味な一言に集約されているのです。
日々、鍛え上げているのは、指であり、テクニックであり、その鍛えあげられたもので「楽器演奏」の真骨頂を見せているのが、
演奏家であり、見せる舞台は演奏会、ライブです。
演奏家は筋肉ムキムキのボディービルダーとの類似性を感じてしまいます。人に見せるまでを目的としているところです。
(演奏に関する知識は、運動や筋肉に関する知識に相当するなとか、ふと思いました。)
筋トレといえばスポーツジム。スポーツクラブ。私もヨガやダンスをスタジオでするのが、楽しいことを知っています。
楽器の練習っていっても、歌の練習って言っても、じゃあどこでするの?って言ったら、
自宅の防音室であったり、防音のない部屋だったり、貸スタジオや、公園、カラオケですね。
カラオケって全国どこでもあるように、歌唄いはカラオケに行って練習をします。家の風呂で練習する人もいます。
でも音は干渉し合うために、一緒に違う曲を練習するってことができないので、
スポーツクラブみたいにジムのダンベルコーナーでムキムキ男子が勢揃いしながら、代わる代わるウエイトトレーニングに励むという
汗の匂いの湧き立つ光景になることはありません。
みんなそれぞれ個室で各々の曲を練習するっていうのも、練習したからって、見た目が変わるわけじゃないのも、確かに違います。
練習って言うほど大袈裟なものじゃなくても、歌ったり、声を響かせれば、それは何もしないのと比較して
走って汗を流したり、ヨガやダンスやることや、サッカーやバレーボールをやるのと同じで、なんらかの運動になります。
カラオケでも、楽器をテキトーに演奏するでも、それはやっぱりどこかの筋肉を使っているのと同じですね。
音楽を聴くのが好きなのに、歌に自信がないから、歌わないって人がたまに?結構?いらっしゃいますが、
本当にもったいないことと思います。
歌は筋肉と一緒で、どんなに上手か下手かは関係なく、歌わなければ落ちるのです。
音痴だっていうのは、太りやすい、痩せやすい等体質の人と同じく、「体質」です。
より管理が難しい条件下で、人より苦労が確かに多いかもしれません。でも、
筋肉ムキムキの人だって、鍛えるのやめたら、筋肉量が落ちます。
逆にいえば、トレーニングは嘘をつかないので、歌わないよりは、歌い「続けた」ら、それは維持されるのです。
維持するためには、歌い続けるしかないのです。
汗を流して筋肉を鍛えることでしか、強い筋肉がつかないのと同じように、努力し続ける地道なことが、
やがて、「平均」との差を生むのです。
うまくなることを考えずに、「続ける」ことを維持しましょう。
私たち演奏者は、決して筋肉ムキムキでモリモリの体型になることはありませんが、
演奏を続けることで、演奏の内容がゴリゴリマッチョになるんですから!